メカおんちオヤジのデジカメ体験記(第7話)

デジカメ体験記(07)






◆第7話「最終日」

 4日目の早朝5:30です。外はすでに薄明るくなっていますので、散歩に
出かけましょう。この撮影が今回の撮影旅行の最終となりました。

 大きなザックと重たい望遠レンズはホテルに置き、デジカメ(NikonD
2X)に標準レンズ(焦点距離50ミリ)を付けてストラップで肩に担ぎ、ポ
ケットには広角レンズ(焦点距離28ミリ)を入れて、スナップ写真を撮りま
しょう。

 きのうまでは、移動中面倒でも、デジカメを毎回ザックに入れていたので
気にならなかったのですが、このデジカメを肩に掛けていると、その重さが
ズッシリと食い込みます。デジカメ本体の重量が1.2kg程度で、標準レンズ
が0.3kgと、合計で1.5kg。ヤッパリ素人にはチョット重いかもしれ
ません。
 以前まで使用していたNikonF4(フィルム一眼レフカメラ)も1kg
程度で重いと思って使っていましたが、このNikonD2Xはズウタイも
大きく、さらに重いのです。
 プロの人たちは、こんな重量級カメラを、両肩にぶら下げて仕事をしている
のでしょうね。敬服いたします。

 スナップを撮影していて実感したのが撮影倍率の違で、フイルムカメラに
比べ、ニコンのデジタル一眼レフカメラは、全て焦点距離が1.5倍になり、
被写体が思った以上に大きく見えます。この撮影倍率はメーカーによって違い
ますし、同一メーカーのデジカメでも、機種によって色々の場合があります。

 初めから、デジタル一眼レフカメラしか触ったことがない方でしたら、「こ
んな感じか」で済むと思いますが、フイルム一眼レフカメラの感覚が残ってい
る私には、標準レンズ(焦点距離50ミリ)が、中望遠レンズに近い(焦点
距離75ミリ程度)になり、一歩後ろに下がらないと、今までのような構図で
写せないのでした。そのため、なかなか構図が決まりません。多くの人が
超広角レンズを欲しがる理由が、今になって実感できたのでした。  
 きのう同様、ストロボは使用できませんので、ISO感度を400位まで上
げて、手振れや被写体振れの影響を減少させ、ブレブレ写真にならぬよう気を
つけます。
 モタモタ取っていると、モデル(カミさん)が「ブー!ブー!」と文句を
言い出しますので、手早く軽快に撮るように心がけるのですが、撮影倍率の違い
から来る違和感で、なかなか構図が決まらず、モデルと背景のバランスは良い
かとか、モデルの顔に影が落ちてないかとか、気にするときりがない。
だんだん面倒になって来て、テキトーなところで妥協です。

 じっくり確認して撮った時にかぎって、モデルが目をつむっていたりするん
ですよね。その時はガックリです。
 そろそろ、朝食の時間です。撮影はこの辺で終了とします。朝食後は帰り支
度をし、荷物をホテルからの宅配便て自宅へ送る手配をし、身軽になってカミ
さんの、さらなるお土産買いのお供です。
 

 翌週の休日に、上高地で撮って来た写真をパソコンで現像し、画面で見ると
相変わらず構図がイマイチだったり、手ブレや被写体ブレでボケボケだったり
と、悲しくなる写真を大量生産してしまいました。もっと腕を磨かねば・・・。
 今回は150枚程撮影しましたが、最終的に何とか見られるかなと思ったの
は、数枚という結果となりはてました。現像代やプリント代を気にせずにパシ
ャパシャ取れるのは良いのですが、その分質の低下(元々技量が無いと言わな
いで・・・)を招いてしまったように感じます。

 初めてデジテタル一眼レフカメラを使い、便利さが格段に違ってきているの
を感じ、もうデジカメは手放せないでしょう。しかし、まだ色彩については、
いくらパソコンで調整しても、フィルムにはかなわないと思う時があります。
 フィルム一眼レフカメラでは、フィルムにフジフィルムのベルビア100F
を使用しています。チョット色彩に癖があるフィルムと思いますが、発色が良
く空や緑が鮮やに写り、風景写真にはベストフィルムと感じています。
 現状ではフィルム一眼レフカメラも、まだまだ手放せませんね。

 エッ!!。てことは、あの重いカメラを2台も持って歩くってコトォーッ!?


               − 完 −


■ 謝 辞 ■
  7回に渡って絵日記のような、つたない素人文章にお付き合いいただき、
 ありがとうございました。「メカおんちオヤジのデジカメ体験記」も、ここ
 らで幕といたします。

  皆さんありがとうございました。 
                          メカおんちオヤジ