SONY TA-DR1のパワーモジュール・グレードアップについて(前編)

 ソニーのデジタルアンプTA-DR1の設計者である石田正臣氏が、退職後
に興した会社が「有限会社サウンドデザイン」である。
石田氏がTA-DR1の設計時に使いたいと考えていた、ハイスピードパワー
MOS-FET搭載のパワーモジュールがやっと日の目をみたので、
SONYは早速そのモジュールを使って「TA-DR1a」にリファイン、
2005年11月から発売した。

 石田氏もそのパワーモジュールを使って、オリジナルフルデジタル
アンプ「SD05」を開発し発売中。


【グレードアップの内容】
・TA−DR1aに採用されている、ハイスピードパワーMOS-FET搭載の
 パワーモジュールへの交換。
・新モジュールに対応したドライブ電圧の変更とタイミング調整。

 ここでグレードアップ後のモデルを「TA-DR1mos」と呼ぶことにする。
音質はどう変化したのか。以下に私の実体験を述べる。
----------------------------------------------------------

【石田氏にメールで質問】
 サウンドデザイン様。
 私は現在TA-DR1を使っていますが、、御社の
ハイスピードパワーMOS-FET搭載のパワーモジュールへの
交換に興味を持っています。
 現在のしなやかな音質をとても気に入っていますが、
この「しなやかさ」を残したまま、低域の馬力が増せば
申し分ありません。

 このパワーモジュールに交換すると、どのような
音になるのでしょうか。
自宅試聴できれば大変有り難いのですが・・・・
可能でしょうか。

 私はDR1の後継機種であるTA-DR1aの音を聴きました
(秋葉原・ダイナミックオーディオで)が、
確かに解像度は向上し、ハイエンドに近い音質に
なってはいますが、好みの「しなやかさ」はかなり薄れて、
かつヴォーカルがやや引っ込む傾向で、あまり好きに
なれませんでした。

 私の好みの音がさらにグレードアップするのであれば、
改造をお願いしたいと思っています。
----------------------------------------------------------

【石田氏からの回答】
サウンドデザインの石田です。
TA-DR1をご使用とのことありがとうございます。
グレードアップ後の音質については音色はそのままに駆動力、
制動力ともに向上いたします。
同時に情報量が少し多くなります。

TA-DR1aは多くの評論家などの意見で情報量の多さに重点が置かれて
いるようです。
あなたの言われる『しっとり感』が音色からくるものであれば問題は
無いと思われます。

試聴機については申し訳ありませんが、現在準備がありません。
ほぼ同等のセット(グレードアップ研究用試作機)は今月末であれば
貸し出しが可能です。
よろしくお願いいたします。
-----------------------------------------------------------

 このようなメールの交換中に、ひょんなことからTA-DR1mosを
入手する機会が巡ってきた。
石田氏からの回答を待っている2週間の間に、TA-DR1mosを入手する
手筈が整っていた。

 従って幸運にも、社宅でTA-DR1とTA-DR1mosを並べて比較試聴できた
のである。

◆サウンドデザイン社
 ◎ハイスピードパワーMOS-FET搭載のパワーモジュールへの交換

                             (続く)